マラソンの走力トレーニングとしてのレペティションやダッシュと筋力

マラソンの走力トレーニングとしてのレペティションやダッシュと筋力

こんにちは。

今回は、

マラソンの走力トレーニングとしての短距離ダッシュと筋力

というテーマです。

マラソンのトレーニングとして、さまざまな強度や距離のメニューがあります。

個人的には1000m~2500m程度のインターバルでなどで、心拍数を目的の能力の増強に必要なゾーンに負荷をかけるのを中心に行っています。

そうすることで、VO2maxやLTなどへのアプローチで走力を向上させることが狙いでトレーニングを行っていました。

分割することで、負荷時間の累積を積み重ねるということで効果を高めるのがインターバルトレーニングの狙いです。

一方で短い距離のインターバルやレペティションなどは苦手意識もあってやや敬遠気味だったりします。

敬遠気味ではあるのですが、今回は筋力や最大出力などの視点から、レペティションなどの短い距離で最大出力を出すトレーニングや、筋力を増強する方法について考えていきたいと思います。

筋力の増強

筋力を増強するには

筋肥大による筋肉量とともに、神経活動の適応が重要です。

神経活動の適応とは、情報の伝達によって神経のネットワークが変化するもので、筋力の増強においては筋力を強く発揮できるように神経活動を適応させることが必要になります。

たびたび紹介している本ですが、科学的に正しい筋トレ 最強の教科書 では「筋力を強くする方程式」として次のように書かれています。

筋力増強の効果=トレーニング強度 × 運動スピード × 週の頻度

ちなみにいつの間にかKindle Unlimitedの読み放題対象になっていて、¥0で読み放題になって非常にお得です。

筋力増強は高強度トレ一択

筋力増強の効果は神経活動の適応によって高まるとあります。

では神経活動の適応はどのように引き起こすのかというと、高強度トレーニング一択ということになります。

ではなぜ高強度トレーニングなのか。

これは筋肉のしくみについての話になりますが、強い力を筋肉が発揮するためには、大きな運動単位を動員して筋肉を収縮させるのが必須となります。

運動単位

運動単位というのは何かというと、脊椎から伸びるひとつの運動神経がいくつかの筋繊維とつながることで、それらの筋繊維をコントロールしていいます。

このユニットを運動単位(モーターユニット)といって、運動単位はひとつの運動神経が数十の筋繊維を支配する小さな運動単位と、数百から数千の筋繊維を支配する大きな運動単位にわけられ、大小さまざまな運動単位が全身に筋肉に分布しています。

ざっくりキングダムでイメージすると

  • 個々の筋繊維:兵
  • 小さな運動単位:百単位隊
  • 大きな運動単位:千単位隊
  • 各筋肉:各軍
  • 運動神経:将

といった感じでしょうか。

発揮する筋力の強さによって運動単位の動員数が変わります。

低強度の運動であれば小さな運動単位から動員され、大きな運動単位は必要なときがくるまで動員されません。

運動強度が高くなると大きな運動単位が動員され、大きな運動単位が動員されるということは使われる筋繊維も増加します。

では、なぜ筋力増強にとって高強度トレーニングが有効なのかという話に戻して、筋力として強い力を発揮するためには、大きな運動単位を動員させなければいけないという話でした。

たとえばひとつの筋肉の中には大きな運動単位が複数あって、その中にたくさんの小さな運動単位が存在します。

これらの運動単位が同じタイミングで動員して収縮するのが強い力の発揮にとって重要で、これを運動単位の同期といいます。

神経活動

このほかに、神経活動の発火頻度(レートコーディング)が重要で、神経活動の発火頻度を高めると、多くの運動単位が同期して高い筋力が発揮できるようになるということです。

神経活動の発火頻度は、ほぼ未経験な高強度トレーニングによって高められて、これによって複数の運動単位を動員・同期して強い力を発揮するための神経ネットワークを再構築して適応させていき、より強い力の発揮に適応できるようになっていきます。

未経験の人がジムなどで筋トレを始めたときに、まだそれほど筋肉量が増加していない初期にもかかわらず、どんどん扱える重量や負荷が増えていくのはこういった背景があるからといわれています。

運動スピード

そして、筋力の増強に重要なもうひとつの要因である運動スピードについてです。

研究結果では筋力増強の効果は、6秒以下の運動スピードで最大化されるとあります。

高強度運動については6秒以内の運動スピードであれば、速くても遅くても筋力増強の効果に差はなく、中強度であれば運動スピードが速いほうが効果が高いことが示されています。

基本的に走るという動作はひと動作にかかる時間は6秒以内になると解釈できますが、スプリントなどの高強度運動はより速い動作などになります。

もうひとつ週単位のトレーニング頻度による筋力増強効果についてですが、週の頻度と筋力増強効果の関連についての解析によると、週のトレーニング頻度を多くすると筋力増強効果が有意に高まることが示唆されました。

週の総負荷量が同じ場合は、週の頻度を変えても筋力増強効果に有意な差は認められず、週単位の総負荷量が筋力増強効果の指標になるということです。

ちなみに、神経活動の適応の面からみると、トレーニング頻度を多くするほど神経活動の適応の学習効果が高まるため筋力増強効果が得られることになります。

なので、

  • 高負荷で
  • 週単位の総負荷量を増やし
  • 頻度を増やして
  • 疲労を蓄積させず故障しない

このバランスを考慮しながら組み立てるというのが必要になります。

高負荷でガンガンにトレーニングすればマラソンは速くなると思っていたのですが、やはり疲労が蓄積すると十分なトレーニング強度を出力することができないということになってきます。

疲労や筋力も重視した走力づくり

以前までは、筋力的な部分はあまり重視せずにVO2maxやLTに負荷をかけることを重視していたこともあり、 心拍数が相対的に目標のゾーンに到達していれば良しと考えていて、どのくらいの速度が出ているとかの部分となる絶対的な運動強度を軽視していました。

これではVO2maxやLTなどに対する負荷はかけられるものの、筋力としての運動強度は不十分なものになる可能性がでてくることになります。

そうなると、筋力に対する負荷をかけられず走ることに使う筋肉の筋力を増強が効果的に行われないことになり、結果的にVO2maxやLTの成長を滞らせるまたは効果的な成長を阻害することになります。

いろいろと試行錯誤はすることになりますが、持っている筋肉量を最大限に活かすための筋力増強を、平地や坂道を問わず短いスプリントで強化しつつ、走力の向上をはかっていく必要があります。

目的に合わせた強度とレストを

たとえば筋トレでいうなら筋力がマラソンでは最大スピードだったりスプリント力だったりします。

レストの間隔が比較的長くないインターバルではVO2maxを鍛えるといった効果を狙います。

逆に今回のテーマになっているような筋力や最大スピードの場合は、スプリントやレペティションなどの全力疾走的なトレーニングをしっかりとレストで休息をして、完全に回復してから次の1本を行います。

レペティションについて本を読んだり調べたりすると、そんなに休んでいいの?その本数でもいいの?といった感じの印象を受けます。

これらのトレーニングの目的は、最大スピードの底上げをすることが目的なので、1本1本を全力で走ることが必要になります。

このあたりの方法論や考え方もインターバルとは異なっていたりするので、トレーニングの目的や伸ばしたい能力によってトレーニングを変える必要があります。

前述の筋力を増強する記述とも通ずる部分があって、高負荷や最大負荷を累積して上限を底上げするという部分で類似しているのではないでしょうか。

個人的にこれまではあまり短い距離は敬遠しがちではあるのですが、このペースで走りたいというインターバルの設定ペースを設定時間走りきれなかった走力の頃などは、そのペースで300mや400mなどを走って徐々に底上げしていました。

当時はそういった筋力や最大スピードには意識が向いていませんでしたが、結果的にスピードの底上げになっていました。

筋トレによる筋力については上記で紹介した本、レペティションについては検索しても出てくるし、ダニエルズのランニング・フォーミュラには体系化されたトレーニングが解説されています。

時間と機会をみつけて、そのあたりについても触れていけたらと思います。

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