こんにちは。
今回は、
土用丑の日のうなぎの由来と土用のあんころ餅とはいつから出てきておはぎと何が違うのか
というテーマです。

土用の丑の日
なんの話かというと、
まず土用の丑の日とは
一体何なのかという話からになります。
まず、土用とは。
土用(どよう)とは、五行に由来する暦の雑節である。1年のうち不連続な4つの期間で、四立(立夏・立秋・立冬・立春)の直前約18日間ずつである。 俗には、夏の土用(立秋直前)を指すことが多く、夏の土用の丑の日には鰻を食べる習慣がある。 各土用の最初の日を土用の入り(どようのいり)と呼ぶ。
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立夏・立秋・立冬・立春の直前約18日間ずつを土用といいます。
なので土用そのものは年に4回おとずれます。
次に丑の日とは。
土用の丑の日(どようのうしのひ)は、土用の間のうち十二支が丑の日である。 夏の土用の丑の日のことを言うことが多い。 夏の土用には丑の日が年に1日か2日(平均1.57日)あり、2日ある場合はそれぞれ一の丑・二の丑という。 厳密には土用は四季の毎季それぞれに1回ずつあり、土用の丑の日は年に平均6.09日ある。
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丑というのは干支の丑のことで、年と同じく日にも十二支があてられています。
その干支のめぐりの都合で丑の日が1回のときと2回のときがあるということですね。
土用丑の日にうなぎを食べる習慣

土用の丑の日にうなぎを食べるという風習は、夏の土用の丑の日のことで、
なんで夏の土用の丑の日にうなぎを食べるのかというと、
これには諸説あり、
平賀源内は安永3年(1774年)[5]に出版された『里のをだまき評』で、「土用の丑の日に鰻を食べると滋養になる」と記述した。これをきっかけに、鰻の蒲焼きが広く売れるようになったという。[6]
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という説もあれば、一方で
江戸時代、夏にうなぎが売れないことに困ったうなぎ屋さんの店主が、発明家であり蘭学者の平賀源内に相談したところ、「丑の日にちなんで『う』から始まる食べ物を食べると夏負けしない」とちう風習から、
「本日、丑の日」

と、張り紙を店に貼るようアドバイスをした結果、うなぎ屋さんが繁盛したということです。
平賀源内だけで諸説バリエーションがあるということです。
もし仮に後者の説だったらおもしろいのは、
「丑の日にちなんで『う』から始まる食べ物を食べると夏負けしない」という風習
すでに風習として存在している心理を利用して、シンプルに
「本日、丑の日」
と、顧客の心理と想像力にアプローチした、平賀源内のやり方はめちゃくちゃいいコピーですよね。
以降、現代まで残る風習になっているのは売る側のマーケティングによるところもあるのでしょうが、恵方巻きも同じような感じでいつのまにか定着しています。
僕の住んでいる地域のスーパーの多くでは、土用丑の日になると、店舗の外でガンガンにBBQコンロに炭をセットして、ウナギの蒲焼きを実演販売しています。
普段土用丑の日を意識していない人にも、
視覚情報として土用丑の日のうなぎをアピールしつつ、
実際に目の前で焼いている特別感や非日常感
そして美味しそうな匂いとビジュアルと臨場感で売りまくるという流れです。
ものすごく保健所案件のような気がしますが、きっと許可は取っているはずです。
あんころ餅を土用餅として食べる習慣
そして、同じ土用の丑の日でここ数年目にしているのが土用餅としてあんころ餅が売られています。
あんころもちは
あん/ころも/もち 餡衣餅
という言葉からきていて
あんころ餅とは、餅の外側をあんこで包んだもので、よく見る市販のものはこしあんで包まれています。
おはぎとも似ていますが、おはぎやぼたもちは米の粒が残るていどについた餅で、あんころ餅は米の粒が残らないようについているという違いがあります。
このことから、あんころ餅を「全殺し」
「皆殺し」と呼び、おはぎやぼたもちを「半殺し」として区別したりすることもあるようです。
ちなみに、ぼたもちとおはぎは基本的に同じ食べ物で、どちらかの名前で通っていることが多いですが、呼び分けられていることもあります。
「ぼたもち」 と 「おはぎ」 の違いは、その名称から「牡丹」と「萩」が語源で
春彼岸のころに咲く牡丹から「牡丹餅」
秋彼岸のころに咲く萩から 「御萩」
季節で呼び分けられていた地域もあったようです。
さらに夏は「夜船」で冬は「北窓」といい、日本人らしい言葉遊びを感じます。
昔の肉のネーミングの由来などでもおもしろいものが多く
- 馬肉は「さくら」
- イノシシ肉は「ボタン」
- 鹿肉は「もみじ」
- ウサギ肉は「月夜(げつよ)」
- 鶏肉は「柏(かしわ)」
- 鴨肉は「イチョウ」
- スッポンは「マル」
- ふぐは「テッポウ」
など、それぞれ説があったりしますが、これは別の機会にしましょう。
話をぼたもちとおはぎの違いの話に戻して、
これらの区別に、
- 大きさ
- つぶあんかこしあんか
- もち米かうるち米か
さまざまな区別の方法があって
しかも地域やメーカーによって呼び方が逆だったり、違ったりと
かなり多様性があります。
土用のあんころ餅の由来は
古くから、宮中の公家などの間で土用の入りに餅を食べると暑気あたりしないといわれていた習慣がありました。
それが江戸時代には、
餅を小豆あんで包んだものを土用の入りに食べる
というのが土用餅の始まりでした。
餅は力餅、小豆は厄除けという意味があり、暑気あたりせず厄をはらうという習慣でした。
お恥ずかしい話ですが、僕は土用餅というものを最近まで知りませんでした。
最初にその名前を聞いたのは3~4年くらい前だったと思います。
それもそのはず、土用餅を土用の入りに食べるという風習は地域が限られているようでした。
関西の中でも京都、北陸でも金沢が主だったようで、それらに該当しない地域の人は知らない場合が多いとのことでした。
このように、古い習慣として食べられていたものが
消費を促す立場の人たちが見つけてきては、
テレビや販売店における情報戦略で火をつけて復活させていく
恵方巻きしかり、土用餅しかり。
元をたどれば、ハロウィンもバレンタインもクリスマスも全部そういうことだったりして、土用餅もうなぎと共に土用の目玉商品として定着していくのかもしれません。
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