こんにちは。
今回は、
『仕事が速いのにミスをしない人は、何をしているのか?』書評【読書記録】
というテーマです。
仕事が速いのにミスをしない人は、何をしているのか?
飯野謙次
文響社
失敗やミスから脱出するための本

この本は、もっと効率よく、ミスなく仕事を進められたらいいのにといった、人間のすることである以上、ゼロにして切り離すことが難しいと言われている【失敗】についてフォーカスしています。
その上で失敗を無くす、あるいは減らすことで仕事の仕上がりの質とスピードが向上しますが、その方法として、仕事が速くてミスをしない人が普段からしている、ちょっとしたコツについてまとめられている本です。
失敗やミスをしないということを重視している本書では、先人のミスや失敗をきちんと学び乗り越えて、新たな挑戦につなげていこうというものです。
ではどうやって失敗やミスを減らしていくのかというと、本書では失敗学とよばれるものの中から、個人のものと仕事に関するものをピックアップしています。
失敗学とは一体なんなのかというと、『失敗学のすすめ』の著者である畑村洋太郎さんと、本書の著者である飯野謙次さんが運営されている失敗学会という組織で研究され、教育機関や企業に向けて講義や情報発信されているものです。
失敗学会がどのようなことをしているかというと、著者の飯野謙次さんはスタンフォード大学工学博士という肩書きの工学の人間の立場から、その世界における失敗の多くが人命に関わる重大な事故になりうるものだということで、ささいなミスから重大な失敗まで、注意深く幅広く日頃からアンテナを張って情報収集しています。
失敗やミスから起こる、大小の失敗を網羅的に取り扱って、その事例などのデータをもとに、小さな失敗や事故が起こらないように未然に防ぎ、起きてしまったことには適切に対処するとともに、大きな事故に発展しないようにするというのが失敗学会の目的です。
そして前述のとおり、本書では失敗学から個人のことと仕事に関することにフォーカスしています。
その中から、
仕事をスピード化する方法
ミスを無くする方法
これらについて書かれており、
スピード化することも、ミスを無くすることも、結果的には仕事を効率化するということにつながり、さらなる仕事のスピードを上げることが可能になります。
防ぐことが出来る失敗とは

では、どういった失敗を防ぐのかというと
- スケジュール管理のミスからのダブルブッキング
- 締め切りに間に合わない
- コミュニケーションがかみ合わずにちぐはぐになる
- 大事な書類をケアレスミスで書き間違い
- どこかで計算ミスをしていて、最終的な数字が合わない
- リストのチェック漏れがあった
- 忘れ物をして、大事な物が手元にない
- 売り上げ目標を達成出来なくて失跡された
などの失敗を防ぐ手段の提案がされています。
その方法論は非常にシンプルなもので、実践するだけで仕事の効率かにつながり、さらに失敗やミスがなくなって、仕事そのものにかかる時間も大幅に短縮されるというものです。
ミスをしない人という信頼はブランド

ミスをしないということはどういうことなのでしょうか。
また、ミスをしない人というのはどんな人なのでしょうか。
結論からいうと、ミス回避の術を知っていて、活用しているということです。
つまり、たくさんの失敗やミスが想定内になっていることで、ミスを避けるということを習慣に出来ているのです。
幅広いミスやミスになる可能性を知識として知っていることで、同時にミスをしない習慣として身につけることが出来ます。
ミスをしない習慣を身につけることで、身の回りのミスを意図的に注意して減らすことが出来るようになります。
そして、ミスをしないということは、
- ミスをしない
- 仕事が速い
- 切れ者
- 頭がいい
- 要領がいい
- 信頼できる
などのいわゆる「仕事が出来る」というイメージに直結して、それこそがブランド化して信頼につながっていきます。
そして、仕事が出来る人というのは、同時に失敗しないためのコツを持っているということになります。
この本に書かれていること

この本では、こういった失敗しないコツについてのデータや著者の体験をもとに、
- 失敗をしないためのコツや簡単なテクニック
- 記憶に頼ったうっかりを防ぐ仕事術
- ITやメールの活用方法
- 時間と仕事量のマネジメント
- 人間関係とコミュニケーション
- 失敗の視点から考える仕事の質とスピード
- 自分の環境に落とし込んでの自分なりの仕事術
- それらの方法を活用しての自己実現につながる仕事の取り組み方
こういったアプローチで失敗やミスのない仕事を実現する方法が書かれていて、
これまで著者である飯野さんや失敗学会が作り上げてきた、失敗に関する体系的なデータなどから、失敗やミスを減らす方法論の提案にはじまり、仕事の効率かや自己実現についてまで書かれています。
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