『武器になる哲学』感想【読書記録】現代社会に実用的な哲学

武器になる哲学読書記録

こんにちは。

今回は、

武器になる哲学
山口周
KADOKAWA

の読書記録です。

専門家による専門書ではない

まず著者が哲学および思想の専門家ではなく、人材育成の専門家としての目線で「役に立たない学問の代表」とされがちな(文中の著者の表現)哲学を学ぶことの有用性を説いているのが印象的です。

著者がコンサルティング業務の経験から、現代社会においてのビジネスマンの哲学の使い方について書かれています。

いわゆる哲学の入門書と一線を画するポイントとして、

①目次に時間軸を用いていない

②個人的な有用性に基づいている


③哲学以外の領域もカバーしている

この3点を挙げています。

①目次に時間軸を用いていない

①に関しては、哲学を理解する上での年表的な哲学の歴史、つまり哲学史を時間軸として流れに沿って解説していて、初心者が完全に挫折しやすいものとしています。

そしてその挫折しやすい時間軸としての哲学書の流れをとらずに、「使用用途」によって整理されています。

具体的にどういうことかというと、

  • 人についてのキーコンセプト
  • 組織についてのキーコンセプト
  • 社会についてのキーコンセプト
  • 思考についてのキーコンセプト

この4点に整理されています。

この人・組織・社会・思考についてのキーコンセプトによって使用用途別に哲学からのアプローチを用いているため、より哲学が実践的な分類にされていて初心者でも自分が必要なケースに応じて使い分けて学ぶことが出来ます。

②個人的な有用性に基づいている

本書の哲学の扱われ方が、類書と違う2つ目は著者個人にとっての有用性を元に編集されているということで、著者の判断的に使えるか使えないかという評価で編集されています。

つまり、哲学史的な重要度ではなく、著者の目線で「楽しく生きる」ために必要な哲学をピックアップしてあるので、従来の類書では必ず取り上げられる王道的な要素をほとんど扱っていないことになります。

より、人が「楽しく、自分らしい人生を送って、幸福になること」にフォーカスした実践的な編集をされているという点も初心者にとってかなり使い勝手のいい哲学入門書になるということです。

③哲学以外の領域もカバーしている

哲学史の教科書を紐解くと、「本籍を哲学においていない人物」に多くスポットが当てられていることもあり、哲学や思想の領域としてのみの話ではなく幅広い視点で取り上げられています。

なぜ初心者が哲学に挫折するのかという見地から、その理由を示しつつ哲学における「問い」と「学び」を

「What」と「How」

「プロセス」と「アウトプット」

に分類して、より哲学が示す学びがどういうことで、それについてのどの部分が現代人に必要で、どのように現代の社会で役に立つのかということを示しています。

場合によっては現代においては、既にアウトプットされた事実としては学びにもならない部分もあり、そこの分類もされていてより何を学ぶべきかという部分について明確になっているので、僕のような初学者にも満たない興味本位の者がいきなり古典に手をつけると2秒で挫折するので、こういった本の存在はとてもありがたいと思います。

哲学や社会学を学ぶ意味を説くことから始まり、教養として哲学・社会学を学んでないことの危険性を説く一方で、過去の哲学から出たアウトプット的な部分はすでに現代の科学で否定されていることがほとんどであるため、そこに学びは無く、How的な要素である答えに至るまでの考え方のプロセスに学ぶ点があるとしています。

例えば、

読み進めていくと、ビジネスパーソン向けに書かれているようで、マーケティングや組織論や人間関係などの現代の社会人に必要な要素が詰まっています。

巻末には初学者用の入門書も著者から提案されていて、全体の切り口や文章の表現と初学者に向けた配慮もされていて、とっつきやすく入り込みやすい構造になっています。

哲学そのものもさることながら、著者の視点での解説が非常に引き込まれやすく面白いと感じました。

また、ひとつひとつの要素に分けて記述されているので、とても読みやすいという側面もあります。

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