マラソンの失速をふせぐために気温と天気から相対的に適性レースペース設定の考え方

失速しないレースペース気温と天気

こんにちは。

今回は、

失速しないために気温と天気からマラソンの適性レースペースを考える

というテーマです。

環境に対して相対的なレースペースを考える

環境に対して相対的なレースペースを考える

レースでは、自分の実力が100%出せるような環境、つまり気温が低くて勾配のない要するに寒くて平らなレース環境で出せる自分の実力と、レースのコースや天気、気温などの外的要因に左右された上での実力というレースペースの考え方でレースに取り組む必要があると考えます。

これを個人的に

「絶対的レースペース」と「相対的レースペース」として、分けて考えています。

そうした方が、それぞれ環境の違う大会でベストを尽くす際の準備やレースプランが変わってくると思います。

環境に適応したレースを展開することで、極端な失速や痙攣などをある程度避けた上で、今できる環境的なベストを出すことが出来ると考えるからです。

気温と天気がペースを左右

1年のうち、さまざまな時期にマラソン大会が行なわれていますね。

暑い時期もあれば寒い時期もありますが、一般的にマラソンシーズンといえば秋冬がメインです。

なぜなら寒い時期の方が記録が出やすいからです。

暑い日のレースでは、体温が上がりすぎてしまうことと、日差しによる皮膚温度の上昇を抑えたり、気温によって上がってしまう体温を下げるために心拍数を上げて血液を循環させる必要があります。

また、体温を下げるために大量に汗をかかないといけなくなるため、水分とともにビタミンやミネラルを失ってしまうこともペースを上げられなくなってしまう原因となります。

ギャロウェイ氏の提唱する気温とレースペース

ギャロウェイ氏の提唱する気温とレースペース

アメリカの有名なランニングコーチであるジェフ・ギャロウェイ氏の著書である
『ギャロウェイのランニングブック』では、ゴール時の気温に対するレースペースの補正について記述があります。

ゴール時の予想気温レースペースを遅くする割合1.6km8分00秒を基準にすると1km5分00秒を基準にすると
12~15℃1%8分05秒5分03秒
15~18℃3%8分15秒5分10秒
18~21℃5%8分25秒5分16秒
21~24℃7%8分35秒5分22秒
24~27℃12%8分58秒5分36秒
27~30℃20%9分35秒6分00秒
30℃以上どんなにペースを落としても楽には走れない

注)書籍には1マイルでのペースのみの記載でしたが、1kmでのペースは1マイルを元に計算したものです。

上記の表を見ると、いかに気温にタイムが左右されるのかが分かります。

そして、僕自身の話ですが、いかにいつも無鉄砲に気温を無視して突っ込んでいるかが分かります。

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具体例

例えば、具体的に自分の持ちタイムから次のレースの目標タイムを考えるとします。

本来であれば、現状の走力や10kmやハーフでVDOTを算出して近似値的な設定をするのが望ましいとは思いますが、今回は持ちタイムから考えてみるとします。

例)
冬期なんちゃらマラソン大会(仮)
タイム 3:29:00
ペース 4:57/km
VDOT 45.8
気温  10℃

この10℃のなんちゃらマラソン(仮)で3:29:00というタイムを出したとして、この走力を維持したまま夏を迎えると仮定します。

そして速くもならず、遅くもならないままで8月末の北海道マラソンに出場するとします。

北海道マラソンは8月のフルマラソンということで、北海道の涼しいイメージとは裏腹にフルマラソンの大会としてはハードです。

20xx年北海道マラソン
このレースの気温を仮に25℃としましょう。

すると12%のレースペースの補正値がつくので、これを考慮してレースペースを考察します。

するとキロペースが約5:33/kmということになり、下記のようになる計算です。

20xx北海道マラソン
タイム 3:54:10
ペース 5:32/km
VDOT 40.3
気温  25℃

このような補正結果となります。

もちろんこれが全てではなくて、暑さ寒さに関する個人の耐性などもありますし、一概に絶対こうだとは言えません。

暑さを無視した僕の失敗レース

これは僕の経験談ですが、

上記の北海道マラソンのような状況、まあ北海道マラソンに出た際の話ですが、その年の春に2時間58分という自己ベストが出て、その後は3時間一桁くらいの走力で北海道マラソンに参加しました。

気温は上記と同じかもう少し暑いくらいだったか、25℃くらいでスタートしてその後レースが進むごとに時間も経過するので気温は上がっていきました。

ところが当時は気温とかそういうのがタイムに影響を及ぼすとは全くの無知で、普通に暑いけど何も考えずサブスリー目指すぞ的な頭で、4分10秒/kmくらいのイーブンで走っていました。

つまり、相対的なオーバーペースで走っているということになります。

前回の2時間58分に対して気温の補正を考えた場合、本来なら3時間14分でつまりキロペース4分35秒/kmくらいでゴールするペースで走って、ちょうど実力を出し切るような走力だったはずです。

キロペース4分35秒/kmで実力通りというレースを4分10秒/kmで、実力より25秒速いキロペースで走るとどういうことになるか。

ということで案の定、ハーフ折り返しを1時間28分で通過すると同時に、大量の発汗の代償として両足が痙攣する羽目になり、脚も売り切れ後半は歩きまくってサブ5ギリギリくらいのタイムでゴールしました。

レースタイムを目標にとらわれずに環境に対応して考える

レースタイムを目標にとらわれずに環境に対応して考える

例えば20℃の環境のレースでスタートする場合、5%遅くする必要があるというか、そうしないと確実に失速するので、上記の表から考えると仮に気温が10℃以下の大会でサブ3.5の人ですらキロペースで15秒程度遅くする必要があるということです。

逆に普段のレースで、自分の適性ペースより15秒も速いキロペースでレースを進めるということを考えた場合、後半の失速はまぬがれないと考えられます。

通常で考えると、前半に速いペースでゴリゴリ押していった場合、やはり後半で相当の落ち込みがあることを考えると、気温によるレースペースの補正は無視できないものであると考えざるを得ません。

これを意識しておくと、どんな気温などのレースコンディションにも対応できます。

なのでどんな気温だろうと、無理な目標タイムにとらわれることもなく、その日のベストを尽くしてその日可能なベストタイムを狙いにいくというレース運びが出来るようになります。

夏のレースは当たり前に暑く、冬のレースは当たり前に寒いので、それなりのペースで最初から考えて走ると思います。

しかし、春と秋はその日になってみないと暑かったり涼しかったりが分からない部分があり、杓子定規的に○月だから走りやすいというのはその日のスタート地点に立ってみないと判断出来ないこともあります。

この日このタイムを達成するという固定観念にとらわれて、レースの外的要因のコンディションに左右されて、相対的なオーバーペースになってしまうと、レース後半が非常に苦しいものになってしまいます。

直前でも、目標がどうであっても、その日の天気や気温で柔軟に目標タイムを調整出来るのが理想ですよね。

力が残っていれば最後にスパートすればいい

上記の補正は抑えすぎだという意見もあるかもしれません。それだとタイムが狙えない、あるいはレースが不完全燃焼で終わってしまうという人もいるかもしれません。

とはいえ、気温を無視して最初から攻めていく場合、かなりの割合でレース全体のペースメイクのバランスが崩れてしまい、後半に大失速したり歩いたりすることが増えてしまいます。

走力や水分、そしてミネラルなどは失ってしまってからではフルマラソンのレース中では、ほぼ取り返しがつきません。

力が残っている場合は、ラストスパートをかけてみるのがおすすめです。

練習などでやっているビルドアップ走でも、最初抑えて走って最後フルスロットルで上げていくと、実は遜色ないくらい良いタイムが出たりします。

目的が後半歩いてもいいから前半攻めまくるレースをするんだという場合ならそれでもかまいませんが、そのレース展開はけっこう辛いです。

あと、前半に実力以上のペースを出して、疲弊しているところで無理に歩いたり無理に完走したりすると、回復に時間かかったり故障の確率が上がることもあります。

そして走力が枯れてしまってからの体感時間が長すぎてレースが苦痛になることもあります。

目的が、最後まで気持ちよく力強く走ってその上の範囲内で好タイムを出すというものなのであれば、飛ばしすぎずに残ったら後半上げる方が良いレースとして終えることが出来るのではないでしょうか。

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