ランニングと呼吸筋トレーニングの関連性やメリットと必要性

ランニングと呼吸筋トレーニングの関連性やメリットと必要性

こんにちは。

今回は、

ランニングと呼吸筋トレーニングの関連性やメリットと必要性

というテーマです。

マラソンで走力を維持あるいは向上させるにあたって必要なのが、最低限度の現状を維持する以上のトレーニングです。

このブログではランニングのトレーニングなどについてもいくつか触れていますが、おもにVO2maxやLTなどのスピード練習に分類される酸素や血液の循環に関する能力を高めるトレーニングについて多く取り上げています。

その理由についてもブログで何度か書いているとおり、トレーニングに割くことができる少ない限られた時間でなんとかトレーニング効果をあげて成果につなげるというのが目的です。

一方でトレーニングに関する記事や、実際に行っているトレーニングがスピード練習などの高強度トレーニングに偏っているという側面もあります。

なので今回は少し趣向を変えて、呼吸筋に関するトレーニングに焦点を当ててみたいと思います。

今回の記事は

  • マラソンにおける呼吸筋を強化する意味について興味がある
  • 呼吸筋の強化方法に興味がある
  • 今までのトレーニング方法のほかに出来ることを探している
  • 長い時間を走る上で土台となる基礎能力を身につけたい

こういった方にとってお役に立てるのではないかと思います。

ざっくりマラソントレーニング+呼吸筋

マラソンにおける効果的なトレーニングとしてメジャーなものとして

  • 最大酸素摂取量(VO2max)
  • 乳酸性作業閾値(LT)
  • 筋持久力
  • 脂肪燃焼能力

これらを伸ばすためのメニューが必要となり、

  • 高強度トレーニング(スピード練習など)
  • 低強度トレーニング(ジョグやLSDなど)

ざっくり上記のように分かれます。

ただしこれらのトレーニングは、あくまで走る力における走力を伸ばすもので、走ることに必要な要素のひとつである呼吸についてフォーカスしたものはあまり多くないように思えます。

実際に、研究結果などをみてみても効果があるとまとめている論文もあれば、呼吸筋機能の向上は持久力の向上には影響しないとする論文もあるようで、はっきりしない部分でもあります。

呼吸筋トレーニングによる 持久性能力の向上の可能性

呼吸筋の強化は本当に意味がないのか

とはいえ、本当にすべての人にとって呼吸筋機能の向上は意味がないのかというと、そうではないと考えます。

もちろん全ての調査にまでは目を通しているわけではありませんが、どの研究結果もマラソンやウルトラマラソンの呼吸筋にあてはめて考えるには実験の持続時間が短いような気がしています。

たとえば

マラソンなら2時間以上

100kmなら6時間以上は最低でもかかることになります。

一般的な研究データよりもはるかに長い時間を競技するのが実際のマラソンやウルトラマラソンです。

以下は上記URLの最後のまとめの引用で、

呼吸筋機能と持久性体力との関係についてはこれま であまり議論されることがなかった。しかしマラソン のように長距離の走行では呼吸筋疲労が起こる可能性 があり,呼吸筋機能が持久性体力に影響する場合があ る。そのような場合は呼吸筋トレーニングを取り入れ ることによって持久性機能が向上する可能性がある。

呼吸筋トレーニングによる 持久性能力の向上の可能性

という記述があります。

実際に呼吸筋以外の筋肉でも長時間使用することによる筋疲労でパフォーマンスが低下することは経験則からもわかります。

呼吸筋がいくら生きている間の片時も休むことなく動いているとはいえ、長時間のランニングは平常時の呼吸量以上の動きを長時間続けることになるため、呼吸筋の疲労によって呼吸筋のパフォーマンスが低下することによる換気量の低下でのランニングパフォーマンスの低下があるということが考えられます。

マラソン後は呼吸筋機能が低下する?

マラソンのレースを走るとほとんどの場合で疲労が残り直後の数日〜数週間はランニングのパフォーマンスの低下を実感する人は多いのではないかと思います。

これは全身の筋肉痛などから推測できるとおり、肉体的な疲労によるところが大きいと思うのですが、実は呼吸筋にも疲労が残っていて呼吸筋機能が低下していると思われます。

強度の高いレースやトレーニングなどを終えた翌日のランニングで呼吸が苦しいというか、ランニングの呼吸に疲れを感じるという表現が正しいのか、そのような息苦しさを感じることがあります。

実際に、レース後のランナーを調べた研究では、マラソン大会の直後のランナーでは、努力性肺活量が16〜18%低下しているのが認められている結果が出ています。

努力性肺活量は精一杯に息を吸った直後に精一杯息を吐いた量を指すもので、仮に呼吸した空気からの酸素摂取量は運動の前後で変化がないとしても、呼吸できる空気そのものの量が低下しているとなると累計の酸素摂取量が減少します。

酸素の摂取量が減少するということは、おのずとランニングのパフォーマンスも低下していくことになります。

呼吸筋を鍛えるメリット

さまざまな研究結果によると、呼吸筋機能の強化は持久力に影響を与えるというデータは多くないのですが、個人的には呼吸筋を鍛えることでパフォーマンスは向上する可能性があると考えています。

一般的に呼吸筋機能のVO2maxへの影響は薄いといった感じの見方が強いですが、マラソンやウルトラマラソンのように長時間の運動での調査でない場合の結果だったりします。

実際のところ、長時間の運動となるマラソン後の呼吸筋機能の低下は上記のとおりで、しかもこの場合は呼吸筋の筋力よりも呼吸筋の筋持久力へのウェイトが高いと考えられます。

では、呼吸筋機能が実際に強化されたと仮定して、どういったメリットが考えられるでしょうか。

呼吸筋筋力が向上すると

筋力が高いことで考えられるのは、マラソン時の運動強度における呼吸筋の運動強度が相対的に下がることによる、いわゆる呼吸筋のもちがよくなるという現象につながると考えることができます。

ランニングそのものにおける、VO2maxを高めることで、ジョグの強度とスピードを相対的に高めることと考え方として似ています。

呼吸筋筋持久力が向上すると

これもランニングに使用する脚筋の筋持久力で想像していただけると分かりやすいと思うのですが、筋持久力が向上することで疲労を先延ばしにすることができるということで、つまりパフォーマンスの低下を先延ばしにすることができることになります。

これは特にウルトラマラソンなどのより長い時間の持続的な運動ではありがたい恩恵なのではないかと思います。

レース終盤の極度の消耗を迎えた頃になると、呼吸筋への血流量が14〜16%まで高まると推測されていて(脚筋が77%でその他器官が7〜9%)、仮に呼吸筋が鍛えられていることで使用度合いが軽減されることで、その血流量を下げることができれば、脚筋にということも考えることができるのではないかと思います。

このことは、運動前にあらかじめ呼吸筋を疲れさせると、呼吸筋の活動水準(肺換気量)が早く高まる。従って、脚筋が早く疲れパフォーマンスが低下する。ということからも推測できると思います。

では呼吸筋を鍛えるとは

呼吸筋について⇒ 呼吸療法認定士の攻略サイト


画像引用元:呼吸療法認定士の攻略サイト

インターバルトレーニングでの呼吸筋への負荷

高所では呼吸筋の活動水準が低所に比べ高いため、呼吸筋のトレーニングに効果的である。(東アフリカの高地民族の呼吸筋の強さは格別である)。その時、最も望ましいトレーニング方法はインターバル的に、最大酸素摂取量の80~85%で行うことである。

第5話 呼吸筋のトレーニングの必要性

このほかには、積極的なタイムトライアルの実施も効果的です。キツいですが走力の向上にもなるので一石二鳥。

これはインターバルを実施するとわかるのですが、インターバルトレーニングなどもかなりスピード練習としては高強度でキツい部類になるのですが、翌日の呼吸筋への筋肉痛や疲労感を考えると10kmのタイムトライアルの方が圧倒的に呼吸筋への負荷がかかります。

負荷が高ければいいというものではありませんが、せっかく苦しい思いをするのなら効果がある方がいいと思います。

とはいえ、スピード練習が毎回タイムトライアルというのも精神的なコストがかなり高く、将来的にハードルが上がりやらなくなる可能性が高いので、インターバルやLT走とタイムトライアルの使い分けがいいでしょう。

器具などを用いた呼吸抵抗による負荷

その他、下記リンクにも呼吸筋トレーニングの方法に記載されていますが、器具を用意するのがおっくうだったりします。

呼吸筋トレーニングによる 持久性能力の向上の可能性

器具といえば、意外と効果がありそうなのが市販の低酸素マスクです。

たぶん低酸素トレーニングとしての要素より、呼吸筋トレーニングとしての効果の方が得られると個人的には感じています。

なぜ低酸素マスクが呼吸筋への効果があって、低酸素トレーニングではないのかというと、低酸素トレーニングというのは高地トレーニングだったり低酸素ルームなどの環境的な低酸素環境を用意するのが本来の形です。

低酸素トレーニングのしくみをざっくり解説すると、高地であれば気圧が低いことで酸素が薄くなり酸素濃度が低くなるわけで、この低酸素状態でトレーニングすることで低酸素環境に適応してヘモグロビンやミオグロビンなどを増加させるというのが目的です。

低酸素ルームは、平地の室内でも低酸素状態を体験できるように、酸素濃度を機械的に下げることで低酸素状態を作り出しています。

一方で低酸素マスクですが、マスクだけでは酸素濃度が低下した低酸素状態という状況を生み出すのは厳しくて、マスクによる呼吸抵抗によって酸素取り込み量を減らしているという方が解釈として近いと思います。

違いはなんなのかというと、

  • 低酸素トレーニングは呼吸し放題でも苦しい
  • 低酸素マスクは呼吸しにくくて苦しい

こういった違いになるので、呼吸のしづらさという呼吸抵抗はどちらかというと低酸素トレーニングよりも呼吸筋トレーニングとしての要素を持っているといえます。

最後にトレーニングの優先度

という感じで、マラソンにおける呼吸筋の話とそのトレーニングについての内容となりました。

呼吸筋もしっかりトレーニングをして負荷をかけることで、通常のマラソントレーニングの効果をさらに向上させる要素のひとつとなるということが、ここまでの内容でお伝えしたかったことでした。

とはいえ、人によってはここまでのスピード練習や長時間ジョグなどの積み重ねである程度呼吸筋が鍛えられてしまっている人もいるので、そういった方はめざましい変化というのは望むことができない可能性があります。

そして、呼吸筋という要素のマラソンにおける影響度を考えると、やや補助的な要素が強いということも否めない部分であるといえます。

本来のスピード練習や有酸素運動能力のためのロングジョグなどをメインでこなしつつ、それらのトレーニングで呼吸筋が鍛えられたり、補強トレーニング的な鍛え方として取り組むのはすばらしいことだと思います。

ただ、優先順位を取り違えてしまったりすると、本来記録を向上させるために行うべきトレーニングであるスピードや有酸素運動能力へのトレーニングより優先順位が高くなってしまうのは本質から外れてしまう可能性が高いと考えられます。

仮にトレーニングとその結果について、風呂場のシャワーに例えるとすると、お湯の量や強さを上げるためには、大本の水圧や水量を上げるのが一番でこれがスピード練習にあたります。

補助的な要素としてシャワーヘッドを交換したりするわけですが、こちらが呼吸筋のトレーニングと考えることができます。

各トレーニング内容の結果への影響度によって優先順位を間違えないようにトレーニングを重ねることが、効率よく結果へ結びつけることにつながっていくと思います。

各ブログランキングに参加しています

ブログランキング・にほんブログ村へ

人気ブログランキング

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Scroll to top