こんにちは。
今回は、
フルマラソンでサブ4を達成する走力の基準と目安
というテーマです。
フルマラソンのサブ4とは
フルマラソンでサブ4というと、4時間未満のタイムで完走してくることをサブ4(サブフォー)といいますが、目標として掲げるラインのひとつとしてサブ4があります。
私事ですが、2013年の弘前・白神アップルマラソンで初の10kmを完走して、翌年の2014年の同大会で初めてのフルマラソンに挑戦することになったとき、まずはサブ4という目標を掲げました。
フルマラソンにおいてサブ4を達成するためのキロペースは5分41秒/kmで3時間59分48秒となり、5分42秒/kmだと4時間00分30秒となってしまいます。
よって、5分41秒/kmのキープが最低ラインとして必須というのがサブ4の条件となります。
サブ4の割合は
サブ4ランナーの割合はどのくらいかというと、全体で20~25%といわれています。
女性のサブ4は男性のサブ3.5と同等の割合となっていて、男女ともに分布のパーセンテージから、市民ランナーのひとつの目標となるラインです。
サブ4の基準は
ではサブ4をレースで達成するための基準として、どのくらいの走力があればいいのでしょうか。
まず前述にありますが、サブ4のレースペースは最低ラインとして5分41秒/kmとなります。
これで 3時間59分48秒 になります。
で、レースでこのレースペースを維持出来るために、どのくらいの走力が目安としてあればいいのかという部分について考えてみます。
VDOTから考える
このような場合、考える上で参考にしやすい指標として、たびたびこのブログでも登場するVDOTという指標がいいと思います。
VDOTとはアメリカのランニングコーチ、ジャックダニエルズ氏が提唱する統計的な走力の指標で、1500m~フルマラソンのタイムをVDOTという指標で捉えることで、走力の目安を視覚的に分りやすくすることに一役買ってくれます。
あくまで指標なので、このVDOTだからこのタイムが確約というものでは当然ありませんが、目安としてはかなり役に立ちます。
自分のVDOTがわかると
VDOTという指標は、ある距離においての自分のタイムがわかれば、今の自分の走力に見合った走力アップのトレーニングメニューを割り出すことや、自分のタイムから他の距離だったらこのくらいのレベルのタイムを出す可能性があるという部分を知ることができます。
このあたりの指標の見方や使い方については、ダニエルズのランニング・フォーミュラ 第3版やネットなどでもVDOT一覧をアップされているブロガーの方がたくさんいます。
個人的にはスマホアプリのVDOT Running Calculatorで計算したり、
ダニエルズさんの表 – 凝り性、たのくるのマラソン研究日誌 こちらのブログにアップされている表からタイムを参考にしたりしています。
今回は、VDOT Running Calculator を使用して算出していきます。
ダウンロードやインストールなどの手順については割愛します。

SELECT DISTANCEに距離を入力
今回はMarathonにします。
SELECT TIMEに4:00:00と入力して、Calculateボタンを押したあと、
二度右に画面をスワイプすると下記のように入力したタイムに対応したVDOTと、VDOTに応じた距離ごとのタイム表示の画面になります。

VDOT37.9の主要なタイムを抜き出すと下記のようになります。
RACE | TIME | PACE |
Marathon | 4:00:01 | 5:41 |
Half-Marathon | 1:56:10 | 5:30 |
10K | 52:24 | 5:14 |
5K | 25:14 | 5:03 |
1500m | 06:55 | 4:37 |
個体差やスピードスタミナの度合いなどもあるかもしれませんが、
フルマラソンで4時間を切るためには
最低限の基準として
上記をクリアできる走力が必要と考えることができます。
もちろんですが、1500m~Halfで上記水準をクリアしているからといって、確実にフルで4時間を切ることができるということを確約するものではありません。
ですが、上記基準をクリアしないままでフルマラソンで4時間を切るというのはかなり難易度の高いものになります。
実際のタイムとしては
個人的な実感としては、10kmやハーフで出したVDOTの水準をそのままフルのタイムにすると体感として非常に厳しいレースになってしまいます。
練習量や走行距離などが満足に確保出来ているシリアスランナーなどであれば、そのままのVDOT水準でいいかもしれませんが、ぼくのような月間走行距離が200kmにいくかいかないかの市民ランナーだと、1500m~Halfで算出されVDOTから3~4程度下げた水準をフルの目標タイムとして設定すると達成の可能性が高まるというのが実感です。
VDOT | 1500m | 5K | 10K | Half | Full | VDOT |
38 | 0:06:54 | 0:25:12 | 0:52:17 | 1:55:55 | 3:59:35 | 38 |
39 | 0:06:44 | 0:24:39 | 0:51:09 | 1:53:24 | 3:54:34 | 39 |
40 | 0:06:35 | 0:24:08 | 0:50:03 | 1:50:59 | 3:49:45 | 40 |
41 | 0:06:27 | 0:23:38 | 0:49:01 | 1:48:40 | 3:45:09 | 41 |
42 | 0:06:19 | 0:23:09 | 0:48:01 | 1:46:27 | 3:40:43 | 42 |
では、サブ4にギリギリ間に合うフルのタイムがVDOT38として、そこからVDOTの水準を3~4レベル上がった水準だと、VDOT41~42になります。
40あたりでも可能だとは思いますが、余裕をもって考える方が確実性が増します。
もちろん、そのVDOTだと無条件に達成できるというものでもなく、
走り込みなどによる筋持久力などのスタミナ要素だったり、補給や給水そしてペース配分などのレースのマネジメントなどを守る必要はあります。
とはいえ、このようにVDOTとしてフルでサブ4を達成するための目安となるタイムを距離ごとに把握することができると、フルマラソンでの初めてのサブ4という目標がぐっと目指しやすく近づきやすいものになるのではないでしょうか。
サブ4への近づき方の案
サブ4未達の人がサブ4を目指すにあたって、一番のネックになるのはイメージがわかないという部分だと思います。
そこで、短い距離からサブ4同等の目安となる走力に自分を寄せていくというアプローチをすることで、サブ4達成へと着実に近づいていくという考え方ができます。
この考え方はどのタイムを目標にしても可能なやり方です。
現にぼくがサブ3を目指したときも、最初は全然かすりもしない状況でした。
とりあえず1500mから寄せていこうということで、1500mをサブ3と同じVDOTの水準のタイムに合わせていくことにしました。
もちろん、サブ3ぴったりのVDOTだと、ぼくの場合走り込み不足などで失速するのが目に見えていたので、もう少し上のVDOTで10kmやハーフのタイムを目指して合わせていきました。
そのために、1000mや5分走あるいはより短い距離をより速く走れるようになっていきつつ、インターバルやペース走で走力を高めつつ、タイムトライアルなどで走力の進歩を確認していくと目標と現時点の走力の距離感を確認しながらトレーニングを継続することができると思います。
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